別に私が耳が悪いとは思った事はないよ。
…でも、今だけ聞こえなかった振りしてもいいですかね?
悪夢はスタートライン3
目の前で「知らないよ〜」と言い切った渚に――私は思わず顔面パンチを食らわしたくなった。
いや、嘘はいけないよ渚。
世界中、ハリポタで溢れてるのにアンタだけシラを切ろうとはいい度胸だと思うよ。
「おぃおぃ…嘘付くなよ〜。知らないはずないだろー、一緒に映画も見に行ったんだしさぁ」
「……いや、本当に知らないよ。知らない話いきなり話してくるって、もとうとうボケた?」
そう言い切ると渚は首を傾げながらも自分の教室に姿を消した。
…取り残されちまったけど、どうするよ!?
渚は(基本的には)嘘付かない子だし、あそこまで嘘を付き続ける事も(性格上)出来ないはずだ。
と言う事はあれか?
スゥーーーー(息吸い過ぎ)
やっぱり(赤目様疑惑を掛けてる)トミー・リーゼルの所為か!?
だって思い当たる節ないんだよ!
私が一体何したんだよっ!"平和"と言う環境の中で生きてましたよ。
ぶち壊しに来たのか?いや、それ以前に君の名前は本名なんですか!
「やべぇ…頭痛が」
一時間目前から頭痛って、どう言う健康状態なんだ。私。
とりあえず、地理の時間は思いを巡らすには時間はたっぷりある。
チャイムがなる前に教室に戻ろう……私は買う気が失せた自販機の前からトボトボと歩き出した。
―Ж―
――…ごめん。私が甘かった。
「…と言う事で、この問題は世界的難題の一つに含まれているのです!」
大声でそう言った後、岡山はバンバンと黒板を叩いて生徒達の夢世界への旅立ちを阻止する。
いや、今の私はそんな必要は無い。寧ろおメメはパッチリですよ先生(気持ち悪い)
私は彼の事について色々整理しようとしましたよ。しかし、一番の問題は…。
《きゃつが真後ろに居るのをすっかり忘れていたのさ!!》
Q.私、三波が本人を眼前(いや、目の後?)にして堂々と考え事が出来ますか?
A.不可能という言葉を知るのをお勧めする。
…そう言う事で、私の思考は出来るだけ勉強へと向けようと必死。
一人で黙々とノートに黒板をメモしようとするが…駄目だ。黒板と内容が違ってきている。
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世界的難題である環境問題について… |
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いや、世界的な問題は後ろの彼についてです(笑) |
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いやぁ、小泉サンも驚きな大事件ですよ。 |
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だって順番に上げますよ。 |
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1.朝、腐ってる私が赤目様の夢を見た。 |
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(これすらもう大事件) |
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2.んで、学校来たらいかにも怪しい青年がいた。 |
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(疑い掛けたくなりますよ。そっくりですし) |
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3.それを友人に相談すればシラを切られる。 |
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(それで年寄り扱いするなんて…酷いわ!) |
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以上、三つの条件から |
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私はこれを世界的大事件だと判断しました(待て) |
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だ、誰か助けてくださいっ!!(セカチューかよ) |
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ふぅ……スッキリ(するな)
しかし、今書かねば何時書くんですか?
気持ちが動転しているのに、何で私は強調したい所はしっかり色ペンを使ってるのかしら…?
自分にツッコミするのも、後ろの彼について考え続けては――命がいくつあっても足りないだろう。
「…とりあえず、次情報処理だし」
授業が終わったら、真っ先にパソコン室に行って、確実な情報を手に入れよう。
そして、渚の言葉が嘘か本当か(本当であるのがほぼ100%なんだけど)ネットでチェックさ。
ネットまで操作出来る物なら、やって見やがれ!赤目様疑惑少年!
後ろで真面目につまらない岡山先生の話に耳を傾けているトミー・リーゼル青年に、
私はきついガンを飛ばしておいた。
ノリかよ(ハィ、ノリです)
さり気なく人気である事が嬉しくて、更新をしてしまってる私です…。
リーゼル青年は、爽やか青年なのか!それとも腹黒族なのかっ!?
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