目の前のこの現状が。
願わくば、白昼夢でありますように。
悪夢はスタートライン17
夏の暑い日だった。
――思わぬ来客が、現われたのは。
「やぁ、さ」
『バタンッ』
熱で頭がどうかしてるのか、私は勢い良く玄関扉を閉めた。
…何でヤツが我が家の前にいるんですか!?
油断してラフスタイルで出てしまったのを、今後悔した。
「…さん?」
「うぎゃっ?!」
する筈の無い方角から声が聞こえ、そちらを向くと
新聞受けの穴からリドルの赤い目が覗いていた……ちょっとしたホラーより恐いって!
私はそんなホラーチックなリドルを見るのが嫌ですぐ玄関扉を開けた。
「こ、こんにちは」
「やぁ、さん」
挨拶一つで、私はダラダラと冷や汗をかいた(暑いのに何故出るのか不思議です)
「何か、用事ですか?……と言うか、何で家の位置知ってるんです?」
取り敢えず、玄関で立たせるのも悪いので下駄箱まで招き入れる。
少し強気でそう質問を浴びせると、彼はこんな暑さの中爽やかに
(いられるのがまずミラクルだ)笑顔を浮かべながら言った。
「今日は、少し話がしたくてね。それで来たんだよ」
「…後者の問いの答えは?」
「さんのお父さんが教えてくれたよ」
何仲良くなってんだよ、この乙女親父ぃぃぃぃっ!!(限りなく意味不)
あの“お出迎えドッキリ事件”から、何か危ないなとは思ってたけど
…まさかこうなるとは。
「あのですね……お話するなら外でしましょう。今着替えてきますから!」
「今、さん以外誰も居ないんじゃないのかい?」
「私の中で“家族が居ない=おもてなしできる状態”とは誰も言ってませんよ?」
なんか今にも上がってきそうな感じな彼を、
やはり身の安全のため再び表に締め出して、服を着替えに行く。
…凄くヤバい予感がするんだよね。出かけるの。
テキパキとそれでも出かけるために電気を消し、テーブルを片付ける。
わざわざ私の家に来なくても、メールで言ってくれば良いのに。
(まぁ必要最低限のメールしか来たためしないけど、ハイテクそこは使おうよ)
「いざ行かん…、冥界への道…?」
誰かが言ってた言葉を、何となく口にして。
私はその冥界への案内人(もといリーゼル)の待つ外へと向かった。
短いな…とりあえず、これで切りますぜ。奥さん。
どこで話させようかな…マッ○?(ぇ
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