何時間も新幹線に乗って
駅に着いたのは夕方の事だった。
悪夢はスタートライン14
私の顔、今何色かな?うん、多分赤か黄以外の色だな。
多分言葉で言うなら「青ざめる」とか「血の気が引く」とかそう言うのが一番あってると思う。
……うん、多分貴方が予想する通りのシチュエーションの所為で。
夕焼けが差し込む新幹線ホームをエスカレーターで降りて、改札口に歩く私の目に……。
なーんか、誰かさんに似てるような姿の物の怪(?!)がいるんだよね…。
そしてその物の怪さんはこっちに気付いちゃうし、私に挨拶なんかしてきちゃうし。
「やぁ、さん。おかえり」
「(悪夢だ、悪魔だ、変態だ、悪戯だ、悪行だ、悪因だっ……!)」
気持ちを素直に出来ない所為か、脳内辞書から何故か"悪"が付く言葉を持ってくる私。
(うん。何か一つ仲間はずれがあるけど、それは気にしちゃ駄目さ・・・)
駄目だ…このまま出たくない……逃げたい…。
って言うか何故目の前にいる(物の怪改め)リドルは私が帰ってくる時間知ってるんだよ?
奇跡か、超能力かそれともミラクルかぁ!!!(魔法は出したくないんだ…うん)
まぁ、行く手に待ち構える彼に逆らえるはずも無く、俯きながら改札口を通った。
お兄さん、目立ってますよ?目立ってますって!!
「――わざわざ、私の様な者の為にお出向きくださって、誠に有難き幸せに存じます…」
「どうしたんだい、そんな他人行儀みたいなことしなくていいんだよ?」
ペコリと彼の前で会釈をしながらそう言った私に対して、彼は何時もの笑みでそう言った。
いや、此処だけでいいんで他人行儀させて?お願いしますって!!
「…ところで、何故貴方様が此処にいらっしゃるのですか?」
「ん?あぁ、君のお父さんに明日について訊こうと電話したら、一緒に迎えに行かないかって」
親父、ちょっと逝かせたくなりました。
え、何?私の(此処での)ちょっとした安らぎはあっという間に吹き飛んだんですか?
アンタのイタズラ心の所為で!?あの親父の親切心の所為で!?
そんなの結構です!返して!私の安らぎ溢れる少しのときを返して頂戴!(未来系の)
「じゃあ、行こうか。さん?」
「…はい(付いて行きたくない付いて行きたくない付いて行きたくない…っ!)」
心の中ではどんな悲鳴をあげたとしても、彼に勝てる気がしませんでした…。
〜§〜
「〜!」
純粋な笑顔+大きな腕振りで、あそこに止まっている車の持ち主が父だと分かりました。
…なんなんですか、あの能天気馬鹿は…って言うか貴方の血を少しだけ私に流してくれません?
「遅かったじゃないか!さぁ、トミー君とは後部座席に乗ってくれ!」
おぃ、何でしょっぱなから名前呼びになってるんだよ!これでも君等初対面だろ!!
笑顔が素敵な純粋少年(実年齢は五十肩に悩むお年頃だが)の父は、
トランクに私の荷物を詰めた後にそんな事をいい始めた。
――…やっぱり、私を殺す気でしょ?父上。
「いいかな、トミー君?」
「はい、大丈夫です」
優先順位違うんじゃない!?私でしょ!トミー・リーゼル青年よりも我が子を優先しようね!
…私、こんなに内心叫ぶキャラだったっけ…(泣きたいわ、嘆きたいわ)
そして、最後車に乗り込む瞬間――彼が私に小声で言った。
「いいご家族だね…ねぇ、さん?」
・・・・・
この策士野郎があぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!
もういい!!せっかく買ってきたお土産やらないから!!
キ○ィちゃんの地方限定なのに…キ○ィなのに(そこかよ)
――…どうやら、(私にとっての)地獄のドライブは此処からのようだ。
…前回の重さは何処行きやがった。(聞くな)
早速、ギャグに元通りw
この先どうなるのかしら…どうなるんだ(知るか)
うん、○ティちゃんが伏字なのは私の趣味。
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