殺生だよ、神様。
私、今何の手助けを求められない状況にいるのにさ。
悪夢はスタートライン10 〜修羅場〜
この県内では比較的賑わっている地域のど真ん中で
今、まさに凄い話が始まる予感がします。
……っていうか、何で今更になってこう言う話をしようと思ったのよ、青年。
「…どう言う事ですか?」
「白を切るつもりかい?…分かっているだろう。今、君がどんな状況下に置かれているのか」
うわー、本性出したらこの人すごく怖いし赤目青年っぽいしゃべり口調になったよ。
(そりゃそうだろうね、目の前にいるの本人みたいだもの)
私は密かに手に持つ傘をギリギリ握り締めて目の前に立つリーゼル青年…改め、赤目青年を見詰める。
予想はしてましたよ、こう言う展開がきそうだなぁとは――ただ。
まさかこんなに早く来るとは思ってなかったぜ。
「えぇ、分かってますよ。もう開き直るしかないみたいですしね。
…貴方の本名や、とある書物に関する記憶が全世界単位では私しか残ってない事とかですかね」
――…あぁ、もう必然的に大っきなことに巻き込まれるのは分かりました。
どうしよう。この道全然人通らないし……あ、寧ろこの道に誘い込んだのは彼の計算のうちか。
「その冷静さは、一体何処から来ているのか教えて欲しいほどだよ」
「…トム・マールヴォロ・リドルさんが突然私が生きる世界を一変させてくれたおかげですよ?」
あぁ、この現実世界で当人が目の前にいる状況でこの名前を口にするとは夢にも思わなかったよ。
でも油断大敵さ。目の前にいる彼は、突然攻撃を仕掛けてくるやも知れない。
「…――単刀直入に聞けば、何で私だけ記憶があるんです?」
「……さぁね」
さぁね……じゃねぇよ!!!
何だよ、その子供染みた言い訳の仕方はさ!俺(一人称違うぞ)はそんなので納得しないぞ!!
「君が特別だからじゃないのか?…・ミナミ」
「あぁ…リドルさんにフルネームを呼ばれるなんて……凄く違和感ありますね」
素直な感想ですよ、えぇ。
ドリーム小説じゃないんだからさ、夢を見るのは此処じゃさすがに許されないしさ。
……来たれ、救世主(今なら渚でもいい)
「僕はね、とある者とちょっとした約束をしてね。ここに来れたのさ。
…あのハリー・ポッターにバジリスクの牙で日記を貫かれ…消えた後にね」
つまり、彼は学生時代の生(って変だな)リドルではなく、子世代の日記のリドルらしい。
でも日記のリドルなら普通に実体で此処にいることはまず出来ないのに…。
これは、リドルが約束したと言う相手のおかげなんだろうか。
「つまり、貴方は世界全体から"書物に関する情報・記憶・物体"を消滅させる術を施した。
…でも、その術は何故か私には効かなかった……とでも言いたいんですか?」
「その通りさ。まぁ、普通の方法じゃこんな大掛かりな事は出来ないんだけどね…
その大掛かりな方法でも影響を受けなかったのが――君さ」
…そんな"運命"とか"奇跡"とか言う存在にはなりたくないんですけど。
普通に記憶は消えて欲しかった…勿論、生きがいはきっと無くなってただろうけど。
「じゃあ、いっその事……今記憶消してしまえばいいんじゃないんですか?」
「…それはしないよ」
と言ってリドルは冷たい表情を急にニヤリと笑った顔に変えてから、言った。
「楽しみが無いじゃないか。誰にも助けを求められずに戸惑うミナミさんが」
「なっ、な……」
なんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁあ!!!
私が唖然している横を通り過ぎてリドル青年は散策道の先を進み始める。
軽く振り返って「さぁ、帰ろうか」と言ってスタスタと歩き出す彼に
私は……暫くその場で動けずにいた。
プリーズ ピースぅぅぅぅぅっ!(平和をください!)
とうとうばらしました。えぇ、書きたかったんです。
今からバスに乗って遠出(七時間移動)するので、
短いし、文章ボロボロン。
……許してくれ、読者様方。
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